いのちの真相とその周辺

野口整体 ユング心理学 禅仏教を中心に学んだことや日常の気づき、思い浮かべたことなどを綴っています

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

愛情

本当の意味での愛情は「愛しています」という言葉でなくて、相手の動作の細かいところまで心が行き届いて、大事にしていくことです。 野口晴哉著『女である時期』全生社 p.38 「愛情とは取り引きではなく、その人の幸せのために、いくらでも注ぎ込んで、何も…

無意識に働く心

ある日、レントゲン写真を沢山もって、面会に来た人があった。その人が帰ってから先生※が言った。 「いくらレントゲンで写しても、切り開いて見ても、借金も、失意も、嫉妬も見つからないよ。重要なのはそういうことなんだ。 幸いなことに、背骨は外から指で…

心に火をつける

「心の角度をフッと変えると、人間はその全部が変わってくる。」と先生は言う。 野口昭子著『回想の野口晴哉 朴歯の下駄』ちくま文庫 p.73 ※「先生」とは著者の夫 野口晴哉のこと 相手の心の中に火をつける。火がつけば勝手に燃えていくのです。そういう力が…

幸福と健康と

物質の充足が、そのまま幸福につながるという考えは、本当はまだ幸福について深く考えたことのない人のものである。私はヨーロッパやニューヨークの日曜日の公園で、お金がありあまっていながら孤独な老人たちを何度も見かけた。お金で満足は得られても、幸…

生くるということ

生くるということは生くること自体にその意義があるのであって、死ななければ生きている意義が判らないのではない筈だ。 生くることそのものに生くる意義を感じて生きていくように生くる、そこに第一歩があり、生くるということに十全にその生を発揚して生活…

個人差は入口か 逃げ口か

個人差は入口か 逃げ口か 野口晴哉 体育の場合でも、医療の場合でも、個人差を言う時はいつも逃げ口上の時である。何故、個人差ということで逃げるのかというと、そのことが分からないからである。 そして、その行為する責任を、その個人に押しつけて、指導…

大人の天心

人間の体で一番健康状態に関連があるのは体の弾力であります。つまり体や心に弾力を持っていないと、体の自然の状態とはいえないのです。硬張って、歳をとって死ぬのも当然だけれども、生きていくという面からいうと、硬張っていくのは正常ではないのです。…

天心による活元運動

私は音楽を伴奏に、毎日の活元運動が楽しくなってきた。 先生のいう“天心”とか“ポカーン”は、心身を弛めきって丹田で深い息をしている状態である。そういう状態で、内から動いてくる動きに任せて動いてゆくことの何という快さ――それは今までのような鬱散的な…

親指

人間とは何か?という問いは、自ずと人間は他の哺乳類と何がちがうのかという問いに行き着きます。 言わずもがなですが人間には理性があるということ、そして二足で安定して歩行ができる、ということが人間を人間たらしめていることは間違いありません。 こ…